先の読めない健全な時代。

いつだって大変な時代 - 社会考察日記 azalea これの続き。
先日、事実婚についての記事を書いたのだけど、これからの世の中何でも先が読めないことを前提に考えていく時代になるんだろうな。終身雇用とか長期ローンなんかはもうとっくに崩壊してるけど・・結婚制度とかも崩壊していくんだろう。ただ、そういう社会制度より大きいのは人々の人生観だと思う。

私は子供の頃から夢や目標を追いかけるのは正しい、素晴らしいと言われてきた。人生や青春は貴重なものだから、無駄にしてはいけない、と言われてきた。でも今の子供の夢が10年後も存在してるかは怪しいのだ。今、漫画家を夢見ていて10年後に漫画家という職業が存在してるか、あったとしてもそれは子供が夢見たものなのか?
環境保護こそが自分の使命と信じて環境保護活動家になった。けど一生懸命環境保護した結果、環境保護活動家という職業はいらなくなってしまった。オルタナティブが世間に認知されたとき、それはもうオルタナティブでなくなってる。そんなアイデンティティーの喪失を覚悟の上で生きるべきだ。

親父たちは「最近の若者は先が読めないからかわいそうだよね。結婚だってできないだろう?」と言う。いや、先が読めない時代というのは、先が読めると錯覚してる時代よりずっと健全で幸せだよ。と思う。それより先が読めないなりの幸せのあり方を考えるべきなんじゃないのか?いや昔の日本人はそれを知ってたから思い出すべきというか。諸行無常、万物は移り変わる。虚しい。でもすごく幸せ。