パンクとしてのインターネット

前々回記事で、パンクについて触れたがある意味インターネットってパンクなんだなって思う。パンク音楽というのはロックに複雑難解なギターテクニックなんていらん。3コード3分あれば誰でも表現できるんだってもの。確かに複雑難解なものにはそれだけ労力がかかってるからありがたそうに見えるが、世の中の核心はシンプルなものだったりする。

ネット上の議論では
1、大学教授とか作家とか肩書きがなくてもPCとネット回線があれば誰でも意見が言える
2、本一冊とか論文一つ分のボリュームがなくても、世の中に対して言いたいことがあればブログやツイッターですぐ発表できる。

上記2点から、複雑な理論など持ち出さなくても、世の中のおかしなところを指摘できる。例えば、経済成長は永久に続かない。経済成長で儲けてるのは投資家、銀行家。そもそもテクノロジーが発展したら労働時間は減るべき。だから我々は本来働く必要はない。消費は広告が煽るもので人を幸せにするものではない。生活に必要以上のお金は人を幸せにしない。そんな簡単なことを語るのにたいした文字数はいらない。資本主義のおかしさを語るのにマルクスなんていらんのだ。

アルファブロガーさん達のブログ見ても、世の中のおかしなポイントを突くのに、難しい言葉など使わなくても、誰にも分かるような言葉で、シンプルな一つの記事で十分なんだな・・と思う。インターネットの登場で何人かの知識人は時代遅れになったように思える。インターネットの登場で今まで幾つかの停滞していた議論が進んだように思える。複雑になりすぎた議論をシンプルにする。という役割をインターネットは果たし、その役目を終えつつあるかもしれない。

さてこれからインターネットで何を議論しよう?世の中相変わらず、ブラック企業がはびこり、無縁社会は相変わらず、居場所も希望もない人が多数・・・ブラック企業がなくならないなら民主主義なんて最初からないってことだ。人間はなぜ権威に従うのか?どうすれば人と人との間には縁ができるのか?人はどういう時幸せを感じるのか?我々はもっと人間を研究しないといけない。今までの議論で停滞するなら違う視点を探さないといけない。今までの常識を疑わないといけない。でないと次へ進めないのだ。