スクールカーストによって作られる意識が高い系

最近「スクールカースト」という本と「意識が高い系」という言葉が流行ってるので、両者の繋がりを含めて考えてみた。

企業で働いて思うのだけど、「優秀」って言葉で人を評価するけど、その優秀さの実体のよく分からなかったりする。飲み会の席で初めて会った若手社員に「君はなかなか優秀だね〜」というおじさん。その人はその若手社員の成績、実績、仕事っぷりなど見ていない。けどイケメンでコミュニケーション能力抜群だったりすると、「俺には君が優秀だと分かる」・・らしい。それって要するに君はカースト上位者だね。僕もカースト上位者だから分かるよ。って事だと思うのだ。特に大手企業にその傾向が強い。

学校というのは産業が要請する人材を育成する場所である。だから企業にとって都合のいい人材を育成する場所である。学校の役目は自分の頭では考えず、社会的規範に沿って考え行動する人間を育てる事。学校にはカーストがあり、社会的規範に沿った人間が上位にいける。社会的規範というのは「いい子」「優等生」じゃなくて、流行に敏感で積極的に行動する。友達が多くて彼女彼氏がいる等。でも反社会的ではないあくまで企業に都合のいい人材。自分は意識が高くて、自分の頭で考えてるつもりで実は社会的規範マニュアル通りに行動している。

安価な「意識の高い人」が量産される仕組み - 雛形の祭典
組織として望ましいのは「自分の事を”替えのきかない人材”だと思っている”替えのきく人材”」って事になる。

企業における社員のやる気はどこから発生するのか?学校に行く。中高大学生になるとスクールカーストが発生する。カースト上位者であろうとする。自分はカースト上位者だとプライドを持つ。自分はカースト上位者だから替えのきかない人材。意識が高い系であろうとする。意識が高い系と対極にあるのが指示待ち人間。だから彼らは指示待ち人間ではないところを見せようとやる気を出す。

小学校の時「学校ではお勉強よりお友達の方が大事なんです」と言われたことがあるが、確かにそうだ。学校のお勉強で社会に出て役に立つのはごく1部だけど、友達関係は企業に都合のいい人材を育てるのにものすごく大事で必須なことだ。